演技とは行動である
という言葉を聞いたことがありますか?
この記事では
- 行動が演技にどう関係してくるの?
- 行動を考えるとどう言うメリットがあるの?
- どんなふうに考えれば良いの?
と言ったことを理解してもらいながら、具体例を挙げて説明していきます。
演技とは行動であるってどう言うこと?
登場人物は生きている限り常に目的がある。
と言う前提のもとお話を進めていきます。
この話がよく分からないと言う方はこちらもご覧ください。
演技とは想像上の世界で真実に生きる能力言い換えれば想像上の世界で真実に行動する能力であるという事を以前ご紹介しました。 Acting is doingまだ読んでいない方はこち[…]
これだけでもなんとなくは理解できると思うのですが、今回はこの行動について掘り下げて解説していきます。
セリフを使って「演技とは行動である」の具体例
例えば
例えば「脅迫する」という行動はどうでしょう?このキャラクターが取り立てに来た暴力団だとしたら有効かもしれません。
「媚びる」と言う行動はどうでしょう?オーディションにやってきた若手俳優という設定なら有効かもしれませんね。
「からかう」だとどうでしょう?仲の良い友達が出世したパーティーの席上で、出世したお友達にかける言葉としては有効かもしれません。
行動を変えることで、自然とキャラクターに近づくことができるのです。
行動の種類と気をつけるべきポイント
セリフの下の行動を選ぶときは、必ず演技可能な動詞を選んでください。
- 打ち明ける
- 言い切る
- 責める
- 口説く
- 甘える
- からかう
- 挑発する
- 脅す
- さとす
- バカにする
- 勇気づける
- ごまかす
- 探りをいれる
- 念を押す
などでしょうか。
行動することができないものは、雰囲気だけになってしまうのが体感できるかと思います。
練習
- OK
→「言い切る」「打ち明ける」「挑発する」など - NG
→「愛する」「嫌う」「憎む」「慌てる」「怒る」「怖がる」など
演出をつけられる時に即効性のある「演技とは行動である」と言う考え方
例えば
と言う演出を受けたことがあるでしょうか?
これは演出としてはあまり良い演出ではありません。なぜならこれを言われた俳優は、中身が無くなってしまうからです。「怒って強く言う」と言うことにとらわれてしまって、キャラクターとしての流れが無くなってしまうのです。
とはいえ、実際にはこういった表面的な演出は多いです。
俳優は表面的な演出を受けた時にでも、自分で消化してすぐに対応しないといけません。
「強く言って」と言われた時に、例えばセリフの下にある行動を
「懇願する」から「批難する」に変えれば、セリフの言い方を意識することなく強く言うことが出来ます。
「懇願する」から「罵倒する」に変えればもっと大きく演技は変わるでしょう。
本当に行動していると、感情は必ずついてきます。フリではなく、本当に行動してください。
最後に
行動を決めたら「どのように演じるか?」と言うことには意識がいかないように気をつけてください。どんな行動でも、事前に準備したものを発表してはいけません。そうすると表面的なものになってしまうので、結局うまくいきません。
何かしらの行動を決めたら、それっぽく見せるのではなく、本気で行動してください。
もっと演じることが楽しくなるように、行動について考えてみましょう!