腹式呼吸
俳優や声優や歌手など、声を使う仕事を志すすべての人が最初に指導されるのではないでしょうか。
私自身の記憶だと、小学生の時の合唱コンクールの時に腹式呼吸の指導を受けたような覚えがあります。
![にっこりくらげ](https://actingnote.com/wp-content/uploads/2022/10/img_6360-e1665597461236.jpg)
たくさん息が吸えるんでしょ?
![汗いるか](https://actingnote.com/wp-content/uploads/2022/09/img_6341-e1664504330634.jpg)
そうなんです。
肺活量だけで言ったら、腹式呼吸と胸式呼吸を併用した方が上がります。
という事で本日は
・言われるから一応意識してはいるものの、腹式呼吸ってなんの意味があるの?
・腹式呼吸ってどうやったら良いの?
というお話をしていこうと思います。
腹式呼吸と胸式呼吸
呼吸は大きく分けて腹式呼吸と胸式呼吸の二つです。
肺は自力で膨らむ事は出来ないので胸式呼吸の場合は胸の筋肉で肋骨を広げることによって、腹式呼吸の場合は横隔膜を引き下げる事によって肺を膨らませます。
横隔膜の場所は肺のすぐ下。
この横隔膜の場所が下がることによって、内臓が押されて結果的にお腹が膨らみます。
![焦りくらげ](https://actingnote.com/wp-content/uploads/2022/11/img_6712-e1669851448263.jpg)
ちなみに寝ている時は誰しも自然と腹式呼吸になっているので、起きている時でもイメージさえ掴めば横隔膜を上げ下げするのは可能です。
腹式呼吸のメリット4つ
![もやもやくらげ](https://actingnote.com/wp-content/uploads/2022/11/img_6714-e1669576922261.jpg)
![グッドいるか](https://actingnote.com/wp-content/uploads/2022/09/img_6342-e1664420682955.jpg)
息を吐く時の調整がしやすい
発声する時には息の量を安定させることが必要です。
一定の強さで吐き続けられないと、息漏れしてこもった音になったり滑舌にも影響しますからね。
胸式呼吸でも吐く量を調整することは出来ます。
しかし胸式呼吸で調整しようとすると、どうしても胸周辺の筋肉に力が入ります。
力が入っている状態ですと響かない音になってしまいますし、何より喉を痛めることに繋がりますので気をつけてください。
「お腹で支えられた声」になる
腹式呼吸で発声をすると、お腹で支えられたしっかりした声になりやすいです。
それしか出来なくなるわけではなくて、お腹で支えられていても弱々しい声を出すこともできます。
つまり声の表現の幅が増えるのです。
![ぷんぷんクラゲ](https://actingnote.com/wp-content/uploads/2022/10/img_6362-e1665163324788.jpg)
![白目いるか](https://actingnote.com/wp-content/uploads/2022/09/img_6343-e1664421924788.jpg)
呼吸の音が胸式呼吸よりも抑えられる
マイクなどに息を吸い込む時の音が入ってしまう方は、胸式呼吸になっている可能性があります。
腹式呼吸の場合吸う音は胸式呼吸よりも抑えられますので、声優やナレーターの方は間違いなく必須の能力ですね。
上半身に力が入りにくい
人間の筋肉は、単独で動くことはありません。
必ず使う周辺の筋肉と連動して動きます。
つまり胸式呼吸で肋骨を広げると胸周辺の筋肉にも力が入ります。
動きが硬いと言われる原因になりますので気をつけましょう。
それ以外にも副交感神経が刺激される事でリラックスできたり、内臓が動くことで代謝がアップするなどのメリットもあるそうです。
とはいえここでは表現する上でのメリットだけを紹介させていただきました。
腹式呼吸のやり方
最初は姿勢を整えます。
肩幅に足を開き、頭のてっぺんから紐で吊るされているように背筋を伸ばして下さい。
肩に力が入らないように、一度ギューっと肩に力を入れてあげてからストンと落としてみましょう。
その状態で息をすべて吐き切ってください。
慣れてくれば常に腹式呼吸で発声が出来ますが、最初は息を吐き切ってから取り組んだ方が掴みやすいかと思います。
吐き切ったと思ってもまだ若干空気が残ってますので、吐き切った後にお腹に力を入れて「フッフッ」と抜き切ってください。
息を吐き切ったら、おへその下に手のひらを当ててください。
それが丹田と言われる場所になります。
息を吸い込む時は、鼻からこの丹田に向かって吸い込んでください。
![グッドいるか](https://actingnote.com/wp-content/uploads/2022/09/img_6342-e1664420682955.jpg)
丹田の場所を中心に、洋梨型に呼吸が入っていくイメージを持ってください。
![泣きくらげ](https://actingnote.com/wp-content/uploads/2022/10/img_6361-e1665163219737.jpg)
![歌いいるか](https://actingnote.com/wp-content/uploads/2022/09/img_6340-e1664459147894.jpg)
腹式呼吸で発声する時のコツ
腹式呼吸で息を吸えるようになっても、吐くときに胸式呼吸になってしまっている方は意外と多いです。
吐く瞬間に横隔膜が完全に戻ってしまうんですね。
せっかく腹式呼吸ができるようになっても、発声の時にお腹で支えられていなければ意味がありません。
- 二人組で練習するときは、前から押してもらってそれを押し返すようにする
- 一人で練習する時は壁を押しながら発声する
お腹で支えられた声を体感するにはこんな方法があります。
![グッドいるか](https://actingnote.com/wp-content/uploads/2022/09/img_6342-e1664420682955.jpg)
もっと簡単にチェックするなら、腹式呼吸で膨らんだお腹を元に戻さないように意識してみてください。
![青ざめくらげ](https://actingnote.com/wp-content/uploads/2022/11/img_6713-e1669577359983.jpg)
お腹をへこまさないように意識すると自然に丹田のあたりに力が入るので、お腹で支えられた声になります。
腹式呼吸で発声する時のまとめ
- 腹式呼吸には俳優にとっていろんなメリットがある
- 腹式呼吸を練習する時はまずは正しい姿勢で
- おへその下を膨らませる意識を持つ
- 肩が動いていないかチェック
- 腹式呼吸で発声する時のコツはお腹が膨らんだままにしておくこと
いかがでしたでしょうか?
高校生の場合、演技経験の無い先生が指導することもあるでしょう。
おそらく皆さん一度は腹式呼吸で発声するように指導を受けるのでは無いかと思います。
私自身
![怒ってるいるか](https://actingnote.com/wp-content/uploads/2022/06/img_5903-e1655951745916-150x150.jpg)
って以前は思っていました。
それでも練習し続けた時期があって、今では普段から腹式呼吸になっています。
他の演技のテクニックもそうですが、演技する時に意識しないと出来ないものは役には立ちません。
是非たくさん練習して、意識しないでもできるようになっておいてくださいね。